『18歳Nさん。色白で普段は丈夫であるが、毎年6~7月頃になると、からだがだるく、食欲もなくなり、下痢することが多い。今年は特に、だるさがひどく、やせてくるのが目立ち、母親とともに漢方薬を希望して来院。』

 Nさんには『真武湯(シンブトウ)』を処方してみましたが、一週間位で何となく力がついた感じがしたとの事。その後は下痢もおさまり、二か月後には体重はかなり?増えていました。

 Nさんには『真武湯』がよいのか『人参湯(ニンジントウ)』がよいのか迷うところでしたが、「おなかが冷える」という訴えを参考にして『真武湯』にしました。

後で聞いた話ですが、夏場は冷たいアイスキャンディーが大好きで、日課のように食べていたようです。

『真武湯』はむしろ冬になると下痢をするようなタイプに有効なことが多いのですが、最近は冷たいものをとる機会があるせいか、夏でも冷たいものを過剰に摂取して、冬のようなお腹になったりするので、『真武湯』も結構外来でよく処方します。

 以前に多汗症で『防已黄耆湯(ボウイオウギトウ)』が全く効かない方に『真武湯』にしてうまくいったケースがありました。結局、裏(お腹)が冷えて表面に熱が押し出されてきたような形で、本人は冷えてる、冷えてるというんですが、汗がだらだらと出るタイプの女性でした。

『真武湯』には温めて水をさばく生薬が含まれていますので、水が順調にめぐるようになったと思われます。