融解胚移植

融解胚移植について

  体外受精や顕微授精でできた胚を凍結保存しておき、採卵した周期とは別の周期に融解します。融解後数時間~数日培養し、最終的な状態を確認して子宮内に移植する方法です。
胚移植の時は麻酔を一切使用しないため、移植後は30分程休んでいただいたあと帰宅できます。

ホルモン補充周期胚移植とは

  凍結胚を戻すときは、自然周期に排卵を起こしておいて戻す方法と、排卵を起こさずに卵胞ホルモン(エストロゲン)を投与することで子宮内膜を整えたホルモン補充周期(HRT)に戻す方法があります。 黄体ホルモン(プロゲステロン)が十分出ていて、月経周期が規則的な方は、自然周期でも移植可能です。 また、無排卵の方、移植日をあらかじめ決めたい方、自然周期には子宮内膜の状態が思わしくない方はホルモン補充周期に戻すことになります。この場合、長期間(妊娠10週頃まで)にわたって黄体ホルモンを補充する必要があります。

胚(受精卵)融解の不利益と危険性について

  凍結胚は凍結及び融解の際にまれにダメージを受けることがあるため、融解後の胚(受精卵)の生存率は80~90%と考えられています。注意深く凍結・融解を行っても、5%未満の確率で受精卵(細胞)の破壊が起こりえるため、融解した胚(受精卵)がすべて生き返り、良い状態で分割が進むとは限りません。そのため、融解した胚(受精卵)の状態によっては胚移植に使用できないため、移植はキャンセルとなり胚(受精卵)を廃棄する場合があります。また、胚盤胞で凍結保存をされた場合は、原則として1個移植を行いますが、複数個の胚(受精卵)を移植した場合は、多胎妊娠になる可能性もあります。 凍結融解後の胚(受精卵)にも、新鮮胚と同様のリスクが存在しますが、凍結・融解自体がこの方法で出生した児に特に影響を及ぼした報告はありません。しかし、この方法により出生した児の長期予後についてはまだ確定したものはなく、今後慎重にフォローしていく必要があると考えられています。

治療成績について

日本国内における新鮮胚移植・凍結融解胚移植の妊娠、生産率、流産

新鮮胚 凍結融解胚
移植あたりの妊娠率 21.9% 33.7%
移植あたりの生産率 14.5% 22.3%
妊娠あたりの流産率 25.0% 25.5%

※2010年の日本産科婦人科学会統計より

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