繰り返すアフタ性口内炎|産婦人科コラム

繰り返すアフタ性口内炎

2013年05月01日
 

『41歳Nさん。数年前から口腔粘膜や舌の先にアフタ(楕円形の浅い潰瘍)ができやすく、最近は月に1~3回位出現するようになったとの事。漢方薬が良いのでは?と友人に勧められて当院に来院。』

Nさんは、来院時に口腔内に3か所アフタを認めました。『半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ)』をまず2週間飲んでもらいましたが、初診時のアフタは3~4日で治りましたが、すぐに新しいものが2個出現したとの事でした。さらに4週間続けて飲んでもらいましたところ、再発しなくなったようでした。

追加で2ヶ月分処方しましたが、飲み終わって1週間薬が途切れた頃に、小さいものが1個できて、その後は出現していないのですが、本人は「心配だから、予備に薬をほしい」との事で久しぶりに来院してくれました。

『瀉心』とは、「みぞおちのつかえをとる」という意味で、『半夏瀉心湯』はよく慢性胃炎などに使われますが、実は「口内炎」にも大変よく効きます。

アフタの原因ははっきりしませんが、胃腸に炎症があったり調子が悪かったりする人に出来やすいことから、『半夏瀉心湯』に含まれている「黄苓(オウゴン)」「黄連(オウレン)」の清熱(冷やす)作用により軽い慢性胃炎の消化管炎症を抑えている点が有効性に関連がありそうです。また、ただ冷やすだけでは調子が悪くなることもあるので、「人参(ニンジン)」「乾姜(カンキョウ)」など温める作用のある生薬も配合されており、とてもバランスのよい漢方薬です。

飲んでいると、「胃腸の調子も良くなって口内炎も治る」とおっしゃる方が多いです。早ければ数週間で調子がよくなる場合が多いのですが、難治性のケースでは何ヶ月か続けて飲んでいるうちに症状が出る回数が減ったり、軽くなったりする方もかなりいらっしゃいますので、口内炎でお悩みの方は一度試してもよろしいかと思います。

ただし、ヘルペスで口内炎になっている方には効きませんので、ご注意を!(その方には別の漢方薬になりますので)

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