アトピー性皮膚炎を漢方薬で治す(3)|産婦人科コラム

アトピー性皮膚炎を漢方薬で治す(3)

2007年11月16日
 

『29歳Uさん。アトピー性皮膚炎で皮膚科の受診歴ある方で、汗をふきふき診察室に入ってきました。体重?キロの肥満体で今年の夏は暑くて大変だったとの事。季節の変わり目にアトピー?が悪化するのか時々激しく痒くなり、皮膚症状も出やすいようです。ここ数年ステロイド軟膏のお世話にはなっていないものの何か漢方薬で体質改善?ができるのかとの相談で来院。』

とはいえ、皮膚のトラブル以外はとても楽天的な方で快活な印象を受けました。体質改善まではいかなくとも、Uさんは体型的にはいわゆる固太りタイプでしたので『防風通聖散(ボウフウツウショウサン)』を服用してもらいました。

また、時々出現する皮膚症状に対しては、ジクジクをとる『消風散(ショウフウサン)』、熱を冷ます『黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)』を合わせて処方しました。(前々号でも紹介済み)

2週間後には、皮膚症状が4日に一度位となり、2ヶ月後には月に2~3回ほどに軽快。6ヶ月の服用で、熱がりや汗も減り、身体も軽くなった感じなするとの事でした。体重は3キロ減のようです。

東洋医学では、肥満は余分な水分や血が停滞した状態と考えます。これらの停滞が病気をもたらし、身体の表面に現れ、さらに熱をもった結果として、皮膚症状が出現したのがUさんなのでしょうね。ですから、その治療はこれらの体内の停滞を取り除き、熱を冷ませばよいことのなります。Uさんの場合に特に大切なことは、肥満の解消です。

『防風通聖散』の名前の意味ですが、「防風」は生薬名で、風を防ぎ、痒みを消す働きがあります。「聖」とは耳からまっすぐに通るのが元の意味で、そこから、ものわかりが良い、さらに優れた人(聖人)という意味にもなりました。つまり、「通聖」とは体内に詰まったものを除去して、通りを良くし、その結果、身体が優れた状態になるという意味なのです。

ここで、一言注意を。『防風通聖散』は、熱がりの肥満体質の体調改善が目的であり、決して痩せるための薬ではありません。服用で体重が2~3キロほど減量することもありますが、減量はあくまでも食事・運動療法等が大切ですので・・・

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